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2011年1月19日 (水)

理想の共同体

友人から、養老孟司著 「バカの壁」という本(新潮新書)を借りて読んでいます。

なかなかユニークな本ですが、私だったら本の題名にはひっかかっても買って読まなかったと思います。

内容は、面白いです。まだ読み終わってませんが、その中の第5章: 無意識・身体・共同体 に 小さい表題で「理想の共同体」というのがあって、考えさせられたことがありました。抜き書きします。

「おそらく、社会全体が一つの目標なり価値観を持っていたときには、どのような共同体、または家族が理想であるか、ということについての答えがあった。それゆえに、大きな共同体が成立していた。

とすると、どういう共同体が理想か、という問題を考える場合、実はその問い自体に大した意味はないのではないか。

家族でいえば、大家族とか核家族とか、そういう形態は、あくまでも何を幸福として目指すのかということの結果でしかない。同様に、あくまでも共同体は、構成員である人間の理想の方向の結果として存在していると思います。「理想の国家」が先にあるのではない。

[…]

私は、一つのヒントとなるのは「人生には意味がある」という考え方だと思っています。アウシュビッツの強制収容所に収容されていた経験を持つV・E・フランクルという心理学者がいます。彼は[…]多数の著作を残している。

そうした著書や講演のなかで、彼は、一貫して「人生の意味」について論じていました。そして、「意味は外部にある」と言っている。[自己実現]などといいますが、自分が何かを実現する場は外部にしか存在しない。より噛み砕いていえば、人生の意味は自分だけで完結するものではなく、常に周囲の人、社会との関係から生まれる、ということです。とすれば、日常生活において、意味を見いだせる場はまさに共同体でしかない。」(p108-p110)

私たちが属している共同体にはいろいろな形(家庭・職場・教会・修道院など)があると思いますが、共同体と「私」の関係をよくあらわしてくれているな、と思いました。

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