本当の神さま
久しぶりに訪問したS修道院の庭で、これまた久しぶりにブラザーMにぱったり出会いました。
このブラザーは、もう90歳を越えているかもしれませんが、私が会うブラザーに「年齢」は存在しないような雰囲気を持っています。そのブラザーとの小さな会話:
「こんにちは、ブラザーM」
「あ、今日は、シスター」 しばらくの間、二人は取り留めのない話をしていました。
「シスター、私は早く天国へ行きたいよ。神さまに会いたいよ」
私は、どのように何を答えたらよいかわからなくて、ちょっとの間沈黙が流れました。
「ところで、シスター、シスターは天国を見たことがありますか」
「え?あぁ、子どものころ夢の中で天国を見たことがありますね」
ブラザーは笑って、
「どんなところだった?」
「うぅ~ん・・・ なんだか長い道がずっと続いていて、・・・」
「花がいっぱい咲いてるんでしょ?」
「そう、そうです。なんだか明るいきれいなところでしたよ」
「そこで、神さまに会いましたか?」
「いいえ」
「私は、毎日神さまに会いますよ」
「え?」
「はい、毎朝,祈りの中で神さまに会います」
「まぁ、すばらしいですね。」
でも、ブラザーは、ちっとも嬉しそうではありませんでした。
「シスター、私は自分の想像の神さまじゃなくて、ほんとの神さまに会いたいんですよ」
「ふぅ~・・・???」
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