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2023年10月に作成された記事

2023年10月22日 (日)

涙 (その1)

食堂へ行くために部屋を出て、歩行器を使っていたので足元を見ながらIm_1ages そろそろと廊下を歩いていました。何か気配を感じて目をあげてみたら、私服の女性が小走りでこちらに来るのが目に入りました。さっきまで日勤で働いていた看護士のひとりでしょう。

食堂の入り口で、私服の看護師とまだ勤務中の看護師の一人がお互いに手を取り合い、親しげに何か話している姿が見えました。そう言えば、この制服の看護師は近いうちに退職すると聞いていました。そして、きっと今日がその日、彼女の《退職日》だったのでしょう。

Im_2ages-3 服の看護師が退職する友人の看護師に何か小さな包みを渡していました。二人の前を通り過ぎるときに、私は退職する看護師の目が涙であふれているのが見えました。私が彼女の前を通り過ぎるとき、私も無言で彼女に「元気で頑張ってね」とエールを送ったのですが、その時、彼女はちょっと照れくさそうに、その涙いっぱいの目で私に笑顔の返事を返してくれました。その笑顔の美しかったこと。

私服の友人もプレゼントを渡しながらその場を離れかけましたが、退職する友人の眼は、「涙でいっぱい」にうるんでいました。

私服の友人は、自分の仕事が終わってホッと一息つぃて私服に着かえて帰りかけた時、今日で退職する友人のことを思い出したのだそうです。

それで、急いで戻ってきてと別れの挨拶をすることもできたし、プレゼントを渡すこともできて、本当に嬉しかったです、と私に言ってくれた彼女の目に水晶のような涙を見つけました。

この情景を目にして、若い人たちの中にとても清々としたものを感じました。そして、

二人のあたたかい友情が見せてくれた美しい涙を見て、私も久しぶりに、心の中がほのぼのとしました。