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2023年11月13日 (月)

涙 (その2)

Im_1ages 先回、私は自分の目が見た「美しい涙」につて書いてみました。

今日もまた、先回に劣らず「美しい涙」を目にして感動したので分かち合いたいと思いました。それで、タイトルも同じ「涙」になってしまったので「涙」(その1)と「涙」(その2)にしてみました。

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最近、時期的なせいでしょうか、働く場所での人の動きが気になります。退職する人、新しく仕事を始める人。

今朝、目にした光景は一人の男性職員の目に浮かんだ涙です。

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ある朝のことでした。そこでは、夜勤と日勤の交代が終わり、それぞれがそれぞれの持ち場につこうとざわめいていました。

夜勤の人たちも疲れた顔を笑顔に隠して「お疲れさまでした」とお互いにあいさつを交わして更衣室の方へ姿を消していきました。その中に、ひとり、誰に挨拶するでもなく自分の前を右往左往する人たちを見ているというか眺めている青年がいました。たしか、Yさんという名前で紹介されたと思いIm_4agesます。人の名前を覚えるのが苦手な私ですが、自己紹介した時のYさんの挨拶の 仕方がなんとも言えずユニークでスーッと私の記憶に入って行ったのを感じました。それで、Yさんのことは、彼が他の職員たちと一緒にいるときも、容易に判別出来ていました。

Yさんは、新人として働き始めてから毎日、先輩の後について、自分の仕事を覚えることに熱心でした。少しでも自分の知っていたこと、あるいはやっていたことと違う点があると、小さな手のひらサイズの手帳に熱心に書いていた姿が私にはとても新鮮に映りました。最近、こんな風に熱心な「学びの姿」を見ることが少なかったからでしょうか。

ここの職場では、新しく入ってきた人は少なくと1週間は昼間の仕事を覚えて、それから少しずつ、夜勤の仕事が入って来るんだそうです。

この日の朝は、Yさんは夜勤明けのようでした。でも、どういうわけか他の人たちのように「お疲れさまでした」と言って更衣室入る列に入らずにいました。そのうち、Yさんの顔が変わってきました。昨晩はYさんにとって初めての夜勤だったのです。Yさんは、一晩、いっしょうけんめい働いた後の疲れた顔で、居住者の顔が揃ったにぎやかな食堂をゆっくり見渡していました。そして、終わり頃からYさんの目にうっすらと涙が浮かんでいるのに気がつきました。

若いYさんの目に浮かんだ涙は何だったのでしょう。

単なる夜勤疲れの涙ではないようです。

初めて、一晩中、任された人仕事を無事にやり終えて緊張感から解放され、ほっとした安堵の涙? 

一晩過ごした後の居住者たちの屈託ない明るい朝の笑顔を見たとき、心に張りよつめていた糸が少しゆるんで、そこからあふれた涙?

私自身、居住者の中の一人として、自分が眠りにつく前にいつも、神さまに、これから私たちの代わりに起きていてくれるこの若い人たちを守ってください、と祈っています。

Yさんが見せた今朝のYさんの目に浮かんだ涙は、毎日単調になりがちな私の生活に、忘れたころに蒔かれた種を芽生えさせてくれる大自然の不思議な力と清々しい新鮮さを与えてくれました。

私たちも、自分の生活がいつも変わり映えのしない、単調でつまらない生活だと思っても、その生き方が、自Im_4ages分の気がつかないところで人の心をほっとさせたり、これでよかったんだと安心させたり、やってみようと勇気を与える新しい力になっているんだろうな、と思うと、心の中でクスッと笑ってしまいます。82歳、頑張れ!

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